【舌死人グルメレポ12】とあるラーメン屋を「クソまずい」と言ったら大バッシングを受けた話
やってしまった。
ボクはまたいらんこと言ってしまった。
〜〜〜
先日、とあるラーメン屋に行った。
昭和の雰囲気を漂わせる、昔ながらのお店。
ただし店内には平成のJ-POPが流れている。元号が安定しない。
店員さんはおそらく、中国出身の方。
ボクが女性店員に注文を頼むと、厨房にいる店主に向かって、ボクにはわからない言語で話し始めた。
中華料理屋ではよく見る光景だ。
しばらくすると、ラーメンが出てきた。
昔ながらの中華そば、といった風貌だ。
可もなく不可もない。
麺をすする。
普通。
さらに言うなら、郊外にあるホームセンター『カインズホーム』の中にある「カインズキッチン」に出てくる280円のラーメンとほぼ同じ味がする。(これ伝わる人いるのだろうか)
要するに、ベーシックな味。
麺・スープ・具材、すべてにおいて特筆すべきところはない。
昔ながらの中華そば。
今年40周年を迎えるうまい棒のような、あるいは昭和の曲ベストテンみたいなありきたりなテレビ番組のような味。良くも悪くも普通だ。
そしてやや残念なことに、レンゲがなんだかヌルヌルしてる。
油だろうか。ちゃんと洗ってるんだろうか。
レンゲを持つたびにボクの手がヌメることになるので、なんどもティッシュで拭かねばならなかった。
そんなわけで、ボクはこのお店にあまり良い印象を持っていない。
〜〜〜
後日。
会社の同僚たちと、仕事帰りに飲みに行った時のこと。
ボク「そういえばこの間、◯◯のところにあるラーメン屋に行ったんすよ!
これがクソまずくて!」
同僚「「「は?」」」
しまった、口が滑った。
酔うといらんこと口走ってしまう。おさけこわい。
訂正する。クソではない。あくまで普通だ。少しだけ詳細に言うなら、ボクはそこまで美味しいとは思わなかった。
しかしバツの悪いことに、同僚たちはそのラーメン屋を「美味しい」と口々に仰る。
昔ながらのラーメン屋で懐かしく優しい味、だという。
ボクと意見はほぼ一緒なのに、印象がまるで違う。
これはボクの舌が死んでるからなのだろうか。
もう一度行って確かめるべきだろうか。
ヌルヌルのレンゲが、またボクを待っているのだろうか。
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